スピルリナ
スピルリナ 栄養成分と効果効能
スピルリナについて
スピルリナは、中米やアフリカの、熱帯から亜熱帯のアルカリ塩水湖に広く自生する、
全長が0.3~0.5ミリメートルの、緑青色の微細藍藻類*1の一種です。
淡水に生息する通常の藻と異なり、高温・高アルカリ・高塩分という厳しい環境条件の下で繁殖します。
スピルリナは、水に溶けた二酸化炭素と栄養成分があれば、光合成で酸素を発生しながら増殖しますが、
不思議なことに、他の植物のようにデンプンを作るのではなく、
エネルギー変換に有効な、グリコーゲン ( 動物性の炭水化物 ) を作ります。
古くは、アフリカ中央部のチャド湖に自生するスピルリナを、周辺住民が天日乾燥して食料としていました。
現在、世界で約35種類ほどのスピルリナが知られていますが、
食糧として利用価値が高いのは、 大型で増殖力が大きく、かつタンパク価の高いものに限られています。
藻類には、
- 紅藻 ( アサクサノリなど )
- 褐藻 ( 昆布、若布など )
- 緑藻 ( クロレラ、アオノリなど )
- 藍藻 ( 水前寺海苔など )
がありますが、スピルリナは、水前寺海苔などと同じ藍藻類に属しています。
地球上で最初の生物は、細菌類と藍藻類で、約35億年以前に現れたとされていますが、
スピルリナはその中の一種類なのです。
生物が、植物と動物に分化する前に生まれたスピルリナには、動物と植物の両方の特徴がありますが、
成分的には動物に近く、良質なたんぱく質を豊富に含んでいます。
1967年11月に開かれた国際応用微生物会議で、
『スピルリナはタンパク質が豊富であり、将来の食糧源として注目されるべきである。』と報告されました。
以来、スピルリナは、その栄養の豊富さから、『未来の食糧』などとして注目を浴びましたが、
近年では、同じ微細藻類であるクロレラと並んで、いわゆる健康食品として市販されるようになりました。
現在、スピルリナは、タンパク質をはじめ、ビタミンやミネラル等の栄養素を豊富に含んでいることから、
栄養補助食品の素材として使用される他、
生活習慣病の予防や、改善効果などを唱える健康食品として販売されています。
スピルリナは、乾燥工程後、粉末状、またはタブレットなどに成型された形で生産されています。
スピルリナとは、ラテン語で「ねじれた」とか、「螺旋」という意味の言葉ですが、
形体が、コルク抜きの様にねじれているところからこう呼ばれています。
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スピルリナの栄養成分
粉末スピルリナの成分の含有比率は、
- 粗タンパク質 : 50~70%
- 炭水化物 : 10~20%
- 灰分 : 5~10%
- 脂質 : 2~9%
- 粗繊維 : 1~4%
です。
スピルリナ 栄養成分の特徴
- タンパク質が 50~70% と豊富に含まれています。
一般に、タンパク質が多いといわれている食品について、その含有率は、- 豆腐 : 5%
- 牛乳 : 3%
- プロセスチーズ : 23%
- 牛ひき肉 : 18%
ということですから、スピルリナのタンパク質含有率が際立っていることがわかります。
- 脂肪酸組成は、
- パルミチン酸 : 40%
- γ-リノレン酸 20~30%
スピルリナの最大の特徴です。 - リノール酸 : 10~20%
このリノール酸の割合も、スピルリナの特徴の一つです。
- 炭水化物
炭水化物含有量は、スピルリナ乾燥藻体の約15%で、その約半分が水溶性多糖類です。
- ビタミンおよびミネラル
他の藻種に比べて、ビタミン類では- B1
- B12
- プロビタミンA
- E
が多く、
ミネラルでは、 - カリウム
- 鉄
が豊富に含まれています。
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スピルリナ 効果
- 生活習慣病の予防
生活習慣病は、
- 食生活
- 運動習慣
- 休養
- 喫煙
- 飲酒
等の生活習慣が、その発症や進行に関与する疾患群とされています。
さらに、
- 肥満
- 糖尿病
- 高脂血症
- 高血圧
を合併した状態については、『死の四重奏』などと言われています。
動物実験では、スピルリナを摂取することによって、
高脂血症誘導ラット・糖尿病誘導マウス・脂肪肝誘導マウス、などについて予防・改善効果が報告されていますが、
ヒトに対する有効性についての情報は、現時点では、まだ十分に蓄積されているとはいえないということです。
- 抗酸化効果
スピルリナは、抗酸化物質であるβ-カロテンやビタミンEを比較的多く含んでいることから、
期待されています。
- 抗ウイルス作用
全てのウィルスに対して効果が認められているのではありませんが、
- 単純ヘルペスウイルス2型 ( HSV-2 ) に対する効果が強い。
- フィコシアニンが、ヒト横紋筋肉腫細胞、及び、サルの腎細胞において、抗エンテロウイルス-71活性を示す。
ことが確認されています
- 抗腫瘍効果
- マウスにおける、胃癌、及び、皮膚癌の発症に対する、スピルリナの化学予防作用。
- 腫瘍負荷ハムスターにおける、口腔癌に対する、スピルリナ抽出物の進行予防効果。
- 骨髄損傷誘導マウス、及び、イヌにおけるスピルリナの化学保護・放射線保護能。
などが報告されていますが、
ヒトでの、スピルリナの抗腫瘍作用の有効性については、現時点では報告されていません。
- 免疫・アレルギー・炎症に対する効果について、
スピルリナに含まれている、フィコシアニンには、感染症、食物アレルギー、及び炎症性疾患を防御する効果があると考えられています。
スピルリナ・サプリメントは、次のような方々におすすめです。
- 栄養管理のしにくい方 。
- 食生活が不規則な方。
- 緑黄色野菜が不足がちな方 。
- 偏食がちで、ビタミン、ミネラルが不足しがちな方 。
- 減量中 ( ダイエット中 ) のため、栄養成分が不足しがちな方 。
スピルリナ・摂取目安量
スピルリナ色素は、既存添加物に指定されています。
スピルリナの摂取の目安量については、製品により異なりますが、おおよそ1日当たり 2~8g です。
スピルリナ・宇宙未来食糧
スピルリナは、NASA ( 米国航空宇宙局 ) で、宇宙未来食糧として研究されています。
また、国連では、難民の人々のための栄養補助食品として、
クロアチアやアフリカで難民の食料として利用されています。
*1 藍藻はシアノバクテリアとも呼ばれる真正細菌の一群で、光合成によって酸素を生み出すという特徴を持っています。単細胞で浮遊するもの、少数細胞の集団を作るもの、糸状に細胞が並んだ構造を持つものなどがあります。